WBC

2006年3月21日 (火)

第1回WBC世界王者

それにしてもキューバは見事でした。グッドルーザーとはかくあるべしと言う清々しさ。MLBとしては想定外の組み合わせとなったであろう決勝は、最高のゲーム、大塚が最後はキューバの若きスター・グリエルを三振に斬って取り、日本の初代チャンピオンが決まりました。genImage

大会運営の不備等、第1回ならではの問題も多々あったこととは思いますが、こんなにドラマチックで清々しい大会はもうないのではないかと思えるほど。イチロー選手の「この仲間たちと今日が最後になるのが寂しい」との言葉が印象に残ります。敢えてリスクを取る英断を行った王監督も、本当に有難うございました。

T.D.

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2006年3月19日 (日)

福留吼えた!・WBC準決勝韓国戦

やってくれました、三度目の正直。特筆すべきはこのシリーズで不振をかこいスタメン落ちした福留孝介の起死回生の代打2ランHR。松中の2ベースで「何かが起こる」予感はしたものの・・・やってくれました。上原も、最後を締めた大塚も素晴らしい内容。top

そして決勝戦は、王者キューバ。メジャー揃いのプール2のチームの中で勝ち上がってきた世界王者に敬意を表しつつ・・・結果としては最高の組み合わせの決勝戦、今から楽しみです。

T.D.

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2006年3月17日 (金)

ホルヘ・カントゥが野球を救った日

もう日本はノーチャンスだと思っていた。韓国の6投手の前に封じられたその日、今回のWBCは私の中で終わっていたのでした。イチローには感謝したい。素直にそう思って、何となく気だるい気分。私の中では「ドーハの悲劇」がオーヴァーラップしていました。

ところが、メキシコvsUSAで思いもよらないことが起こりました。どの道、準決勝進出の可能性の少ないメキシコにモチヴェーションを期待するのは酷だろうと思っていました。しかし、メキシコは「矜持」と言う言葉で修辞されるべき何物かを持って、ゲームに望んでいました。

ヴァレンズエラのHRがエンタイトル・ツーベースと判定されるよもやの大誤審。ジャッジを下したのはまたもあのボブ・デーヴィッドソン審判員。まさか。またか。2アウトの後、これで終わってしまっては、野球発祥の国、アメリカにおける正義と公正とは一体何だったのか、そんな気分でした。これで淡々と3アウトが記録されたその時に、今後野球は国際的に生き残っていくことはでないのではないか、そんな分岐点でした。野球が野球足りうるために、ここでタイムリーは必要でした。もしここで無音であれば、野球は終焉への路を歩むのだろうと思ったその時、ホルヘ・カントゥのタイムリーは出たのでした。まさに、カントゥは野球史的偉業を成し遂げたと言って過言ではありません。097938450b149497f9fefebff7acf1b8

またも、疑惑の判定がその後も繰り返されたにも拘わらず、メキシコは勝利を収め、日本の準決勝進出は決まりました。またも相手は韓国。三度目の正直を期待して止みません。

T.D.

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2006年3月15日 (水)

松坂快刀乱麻・WBCメキシコ戦

どう言う訳か「大一番に弱い」イメージがまとわりついてしまった松坂が見事なピッチング。ストレートで押し捲るその佇まいは、まさに「平成の怪物」に相応しいものでした。1633368374

王ジャパンは6-1でメキシコに勝利。明日、クオーターファイナル進出をかけての韓国戦、先発はWBCのエース・渡辺俊介。見応えのあるゲームになりそうな予感です。

T.D.

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2006年3月13日 (月)

痛恨の判定・WBCアメリカ戦

イチローの先頭打者HRは出る、川崎、小笠原のファインプレーは出る、で良い感じの王ジャパンだった訳ですが、至近の塁審判定を遠くから見た球審が覆すと言うちょっと前代未聞な事態で(野球規則上、それはOKなんでしょうか?)、西岡のホームインが取り消されてしまいました。ホームタウンディシジョンなんでしょうか…後味の悪いゲームになってしまいました。ともあれ、無事、2次リーグを勝ち抜いてくれれば良いのですが。20060313-13008-03

一方では、メジャー選手中心で構成されたベネズエラ代表にアマ世界一のキューバ代表が勝つなど、国際試合も「やってみないと分からない」要素が大きいとも感じます。セリグ・MLBコミッショナーが「(4年に1回開催の予定だが)2年に1回でも良いかもしれない」旨発言したそうですが、野球の最高レベルでの国別対抗はその位のペースで良いかもしれません。

T.D.

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2006年1月20日 (金)

キューバ代表は断固として参加させるべきである

米国財務省がWBCへのキューバ代表参加を拒んでいることは、スポーツ・イヴェントに政治を持ち込む暴挙に他ならない…のですが、政治がしばしばこれに類するイヴェントに影をさしてきた過去があることも事実。しかし、キューバ代表の野球は、それがキューバ人がプレーしていることを問題視するのが自体些細なことだと思えてしまうほどの、身体能力の発散と緻密なプレースタイルを目にすることができます。

そう、全盛時のオマール・リナレスが発散していた、スポーツ以外のものは持ち得ない強力な磁力です。キューバ代表のショートストップ、パレの走塁・フィールディングを目にするとき、イデオロギーも国籍もその他の背景を超えて、紛れもなく「ベースボール」が行われていることを我々は眼にするのです。第一回WBCを素晴らしいイヴェントとするためにも、キューバ代表は何としても参加することができるよう、期待するものです。

T.D.

(追記 1/21):米国財務省がキューバ参加を許可したとの報。やはりキューバがいない野球の国際大会は寂しいものがあります。最悪の事態が回避されたことに安堵します。

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2006年1月13日 (金)

WBC、イチローに思う

ヤンキース・松井、ホワイトソックス・井口がWBC日本代表を辞退する中、今、イチローが熱い。WBCMLB主導のイヴェントで、様々な問題を抱えていることは事実でしょう。ただ、世界最大のイヴェント・FIFAワールドカップも、第1回から順調だった訳でもなく、「ジュール・リメ杯」も様々な問題を抱えつつ歳月の重みに耐え、ここまでのイヴェントとなったことは事実で、スタートアップの時点では、(辞退者に関しては残念ですが)まぁそんなものかな、とも思います。KFullFlash20060112040_m

今後、WBCがどこまでのビッグ・イヴェントになり得るのかは未知数です。ベースボールは、まだまだ国際的にマイナースポーツであっても、将来のことは、誰にも分からないのですから。第1回もなければ、次もないということ。その意味で、私は敢えて渦中の栗を拾った王監督に最大限の敬意を表したい、と同時に、イチロー選手の心意気やよし、と思います。

T.D.

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