Politics

2007年9月 9日 (日)

農水省は必要か?

大臣が辞め続きということではなく、ここらで明確にすべきではないのだろうか。「食料自給率」または「食料安全保障」の問題について、です。

日本の自給率は40%割れ(カロリーベース)という話がありましたが、実際のところ、日本では99.7%の天然資源は輸入に頼っていて、農業だけを特別扱いする根拠がないようにも感じます。備蓄論の根拠は:

  1. 全世界と全面戦争(第二次世界大戦ですらなかった。当時は闇米氾濫。)
  2. 全世界的凶作(人類史上何度あったのか?)

ですが、何れも論拠としては弱い。市場機構、というコトバが抜け落ちているようにも感じるのです。「格差是正」の美名の下に補助金をばら撒いて、地方は活性化するでしょうか?

むしろ、日本のGDPの1%しかない農林水産省を全面的に解体して、農業に株式会社制度などの「市場原理」を導入すべきではないでしょうか?そうすれば、スケールメリットの享受、生産性向上も見込めるかと想像します。

農産品は、(1)非排除性、(2)非競合性を有しない意味で、「公共財」とはいえないと思われます。むしろ、市場システムと相性が良い産品と考えます。

「食の安全」に関しては、話題の中国産のみならず、国内産だからといって安心できるわけでもありません。ゆえに、この情報の非対称性を回避するために検疫体制の強化は必須です。(こうしたことは、厚生労働省でも可能でしょう。)

上記2.の全世界的大凶作については「日本なら(高値でも)買ってくれる」という関係を農業国と結べることが重要になるかと思います。(これも、外務省に移管しても問題は無いはずです。)

日本が比較劣位にある産業を、補助金・助成金漬けで温存させる理由が、よく呑み込めないのです。「食料安全保障」というのなら、各国にパイプがあった方が、何かの際にヘッジできますし、合理的と思いますが…。

T.D.

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2007年6月28日 (木)

フジモリ氏、国民新党から参院選出馬

本当に出馬ですか、ペルー元大統領のアルベルト・フジモリ氏。チリで軟禁中(?)のフジモリ氏は、各種容疑でペルーへの身柄引き渡しが時間の問題で、日本の被選挙権も有るため、軟禁状態でも立候補、選挙運動には問題ないとのことですが。Photo_15

南米は、メルコスールで統合の機運が高まっていますが、米国からの何らかの要請でもあったのか、それにしても何故に国民新党なのかが微妙です。比例で出るとしても当落自体が微妙ですから...。

T.D.

| | コメント (0) | トラックバック (2)

2007年4月15日 (日)

トルクメニスタンの明日

永世中立国と言えば、どこか毅然としていたり悲壮だったり、結果として重武装中立となることもあり、その数は国連承認されている国で今や僅か4ヶ国となっています。

お馴染のスイス、その保護下に在るリヒテンシュタインオーストリア、そして問題のトルクメニスタンです。CISから脱退、1995年には国連で永世中立国承認。世界最新の永世中立国なのに、話題に上るのは昨年急逝したニヤゾフ大統領トルクメンバシ)の超独裁体制の故でしょう。Kinpika

何せソ連崩壊から常に99%前後の得票で大統領に選出され続け、遂には憲法改正して終身大統領になってしまいました。ニヤゾフ大統領は自著まで教科書として採用するは、一見したところ典型的独裁者だったのですが、大量破壊兵器も持たず、テロリスト拠点も無く、永世中立国の要件を満たしてしまったと言う次第。

国内ではもちろんニヤゾフ大統領のやりたい放題ですが、特段、親族に特権を与えるでもなく、その意味で全く典型的ではなく、その死去後、2008年から2010年に大統領選挙を行うことになっていますが、前任者の存在感が大き過ぎたため、何がどうなるのか分かりません。

EU加盟でスイスもオーストリアも政策転換を余儀なくされる中、何事もなかったかのようにトルクメニスタンは永世中立国であり続けるのかも知れません。永世中立とは一体何だったのかと本質を問われることになるのでしょう。

T.D.

| | コメント (0) | トラックバック (2)

2007年2月 8日 (木)

友近聡朗氏、参院選出馬へ

愛媛FCの元主将であり、愛媛FCのJリーグ加盟申請の際にあの熱い手紙を認めた友近聡朗氏が参院選に出馬するとのこと(あの加盟申請の際は松山市長も熱かったですね。今も熱いサポですが…J加盟決定時のスピーチには万感の思いと言いますかしっかり笑いもとっていて「ザスパ草津」と「ヴォルテス徳島」を名指しするあたりは流石、は余談でした)。無所属で民主推薦、出馬会見には民主・小沢代表も。

これは民主党、いいところに目をつけたかも知れません。「元スポーツ選手が出馬」(と言っても個々事情は様々でしょうが)に纏わる「知名度狙い感」よりも「友近聡朗の百年構想」はより自然な印象があります。

選挙は水物。しかも自民の地盤。結果はどうなるか分かりませんが、注目です。

T.D.

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2006年7月 5日 (水)

三浦博史『洗脳選挙』

著者は国内初の選挙プランニング会社を設立し、2000年以降は選挙戦で連戦連勝(自称の言わば「選挙のプロ」。

その「選挙のプロ」が選挙の内幕を余すことなく語り尽くす筈はもとよりないのですが、ずばり「プロパガンダ」をキーワードに、自身が係った新潟県知事選、神奈川県知事選等について、投票行動分析というよりは、「ちょっとしたノウハウ」を紹介している点が目立つように思います。

但し、政党CM分析、各党別の新聞社・TV局への広告出稿を独自集計している点はそれなりに興味深いものがあります。ケリーVSブッシュの米大統領選も俎上に載せ、そのメディア戦略を語っていますが、1984年のレーガンVSモンデール辺りからTV主体のイメージ戦略選挙は確立されつつあり、日本は遅れること20年、ようやくTV主体の選挙戦が繰り広げられることになったと言うことかと思わされもします。

良くも悪くも選挙結果は民度の反映であり、政策議題に対する理解が乏しい国民には、「手短に(ワン・フレーズ・ポリティクスはTVに最適化した戦略です)」「粘り強く」説得するイメージを繰り返し効率的に見せることが有効です。まるでゲッベルスの『宣伝の威力』のようですが…。

公選法上の問題もあるのでしょうが、ネットが選挙に与える影響は-昨年の衆院選を見る限り-軽微と言えそうです。各種調査では、投票意思決定に与える最も影響力のあるメディアはTVであることは明らかになっています。政治家のイメージおよび知名度は、その業績に比して重視される傾向はありそうです。

その意味では本書で記述されていることはおおむね首肯できる傾向を掴んでおり、つくづく民度の重要性を考えさせられます。

T.D.

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2005年9月28日 (水)

対岸の火事ではないこと

9月26日付けのフィナンシャル・タイムズの社説(“Sharing the burden”)より。

○ハリケーン対策の政府支出は2,000億ドル要するとされる。
○現政権は第1期では減税を行い、支出も野放しであった。
○さて、現政権・共和党政府は復興支援策コストを、
 ハイウェイビルからの交付金、メディケア交付金の1年延期、宇宙画計画の延期などで賄うとされる。
 貧困層を直撃するメディケイドの支出カットも含まれる。
○他方において、農業補助金、軍事費に手が入れられることは殆どない。増税は論外。
○このようなことを続ければcreditor revoltが起こるであろう。

要するに優勝劣敗が民間経済のみならず行政においても貫徹されているということなのですが、こんなことを続けていて大丈夫なのだろうかと思わずにはいられません。日本社会もこうした動きに追随する気なのか。地震国である日本において、来るべき天然災害は不可避。決して対岸の火事ではないのです。合衆国政府の施策は少なくとも国際的基準ではないことに注意する必要があります。

T.D.

| | コメント (0) | トラックバック (2)

2005年9月22日 (木)

佐藤優『国家の罠』

『国家の罠』(佐藤優著・新潮社)。これがもう、呆れる程、面白く、かつ、深い本でした。今年読んだ中では文句なしのNo.1(現時点)です。4104752010


鈴木宗男氏の起訴を巡って言わば「露払い役」として起訴された「外務省のラスプーチン」こと佐藤優氏(当該事案では現在控訴中)が綴った担当検事・西村氏とのやりとりが、秀逸です。仕事の移動中に目を通していたのですが、とてつもなく面白い本だと分かり、オフだった昨日の夜半から一気に読んでしまいました。

「時代のけじめ」としての「国策捜査」がある-と言うくだりは圧倒的。読ませます。また日本社会を巡る大局観も的確と思えました。外務省は優秀な情報分析官を失いましたね。ただ、良かれ悪しかれ、また大きな仕事をする人なのではないかと思わせるに充分な筆致、深層心理の襞まで抉る描写力…読者にとっては「堪らない一冊」です。

佐藤氏の大局観が的確と思えたのは、私なりに要約しますと、以下の部分です:
(1)90年代からの新自由主義政策の影響で「勝ち組・負け組」の二極分化が進んでいる
(2)ユーラシア・北東アジアとの外交関係がキーとなるが、日本及び周辺諸国のナショナリズムが勃興している
(3)国家が強権を発動し、ポピュリズムに世論が靡くのは、国力の低下を示す兆候である
ゆえに、
(4)日本及び周辺諸国の指導者の賢明な(プラス・サムの判断が)求められている

これには大いに同意します。今の時代状況の見取り図としても充分でしょう。「健全な懐疑派」を自認する私としては、どうすべきか、自分の問題として、思索を重ねたいと思います。しかし、ある種の賽は既に投げられているかもしれないと危惧します。

T.D.

| | コメント (19) | トラックバック (16)

2005年9月21日 (水)

前原誠司・民主新代表とは

民主党の新代表に僅か2票差で選出された前原氏については、京大時代高坂ゼミ生であったこと、松下政経塾出身であること、防衛問題に関心があるらしいこと、位しか知りませんでした。そう言えば、以前も代表選に出ていたか…ともあれ、民主期待の若手、と言ったところなのでしょう。

そうなると憲法第9条改正と(場合によっては)核武装して自主防衛を目指す、と言った政治信条がクローズアップされる訳ですが。憲法改正については、自衛権(個別的及び集団的)の明記、自衛戦力(自衛隊)の明記と言ったところらしい(いろいろなところで発言している模様)。が、敢えて言えば、集団的自衛権の明記以外は現行憲法の解釈で認められている(とされる)範囲内ではないかと思われます。何か別の魂胆でもあるのでしょうか。ただ「論憲」の民主党としては特に目新しい提言ではないのか?党内のコンセンサスは取れている内容なんでしょうか。

核武装論は初出は毎日。米国の核の傘を離れれば…と言うこと(らしい)ですが、前提条件がやや不確かながら、NPT体制化で核武装なんぞしたら、却って核拡散を招来するのでは?…等と言うことは「論客」として名を馳せている前原氏は想定済みなのでしょう。有事法制がライフワークのようなので(軍事マニアでもあるようですし)、この点も突っ込まれるところでしょうね。

何れにせよ、前原氏が民主党内を纏めれば、日本国憲法第9条の改正は遠い日のことではなさそうです。防衛予算の民主党案はどうなるのか?国連待機軍構想はどうなるのか?防衛問題のスペシャリストである前原氏には、万事謙抑的な姿勢を期待したいものです…。

T.D.

| | コメント (5) | トラックバック (9)

2005年9月20日 (火)

行政改革のあり方

公務員の人員削減、待遇切り下げを例に挙げてみます。それも一つの政治の在り方でしょう。しかし、人員を削減し、待遇を切り下げるからには、提供される行政サービスのクオリティが中長期的に低下・劣化することは避けられないことは認識しておかなければならないでしょう。

勿論、私は行政改革は-これだけの財政赤字を抱えている以上-なされなければならないと思っていますが、近視眼的に民間基準でコストを削減しても、それこそ中長期的には国家にとって(即ち国民にとって)ロスにしかならないでしょう。何を、どのように、改革するかに、政治の叡智を注がなければなりません。

マーケット・ファンダメンタリズム、即ち市場原理主義は上手く機能しない。それこそ、これは合衆国の歴史的先行事例が証明しています。今になってむざむざ失敗を繰り返す愚を犯す必要はないでしょう。以上の理由から、行革には基本的に賛成する私も、現在進行中の事項には、諸手を挙げて賛成、とは行かないのが現実です。

T.D.

| | コメント (4) | トラックバック (2)

2005年9月14日 (水)

道路公団「改革」を今考える

小泉改革でふと頭をよぎるものに道路公団改革があります。日本道路公団の総裁であった藤井治芳氏が更迭された事件。何とも悪役イメージが付着してしまった「あの藤井氏」です。対立していたのは時の国土交通大臣・石原伸晃氏。対立軸としては明解です。悪玉対善玉。しかし、ちょっと待った、です。

本当にこんな分かり易い話だったのでしょうか、あれは。公団の民営化に際してポイントとなるものには国民の負担するコスト、民営化後の採算性等が挙げられます。しかし、話はそうなっていなかった印象。藤井氏の悪役イメージが膨張して報道される日々。公団総裁の任期満了を待っていれば黙っていても辞めることになる藤井氏を敢えて切ることで、改革が前進している印象操作が行われたのではないか、と私は思います。

「道路公団に財務諸表はない」(藤井氏発言)が取り沙汰されましたが、そりゃそうです。道路公団はそもそもが資産超過ですもの。それに、民間基準での財務諸表はないでしょう。悪役イメージが付くと何もかも悪く見られがちな一例。私は、藤井氏を擁護しているのではなくて、冷静に判断したいと思うだけです。ワンフレーズで括られる二項対立に欺かれないように、です。

T.D.

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2005年9月12日 (月)

Strave the Beasts

ニューオリンズ。訪れてみたい街でした。トルーマン・カポーティーの文章に魅惑されていたことが大きな原因でしょうか。それどころではない事態が起こってしまいました。カトリーナ。何とか市外へと脱出できる人は早々に退却。貧困層だけが取り残されると言う衝撃の映像。まさに優勝劣敗の社会の姿を見る思いです。

日本も、このような社会に向けて一直線に進むのでしょうか。衆院選で大勝した自民も、大敗した民主も、Big Pictureと言う意味では、そのような社会へと驀進している模様。永井荷風の日記などを読み返して、そのように思ったりもします。ペシミスティックな気分に浸りたい訳ではありませんが、既に賽は投げられたと、思ったりもします。

T.D.

| | コメント (4) | トラックバック (2)

2005年9月11日 (日)

亀井静香氏、当確

支援者が万歳を繰り返す。自民党は圧勝。「造反組」の亀井氏がどこまでのことができるのか(微妙な票差であれば、キャスティング・ヴォートを握ることも可能でしたが)正直微妙です。しかし、これも民意。亀井さんにはまだ何らかの役割を担うことができると言うことなのでしょう。

それにしても…堀江氏は本気で当選する気だ、と言った私ですが、ここまで健闘するとはこれも正直なところ「想定外」でした。悲喜こもごもの広島6区。損をしたのは民主党候補。こういう結果だと、思います。

T.D.

| | コメント (4) | トラックバック (10)

自民大勝!?

TV各局の出口調査の予測によれば、自民・公明両与党で340議席、自民単独で300議席に達しようと言う勢いです。1週間前の読朝毎産の世論調査では自民大勝。大激戦と言われていた選挙、1,000票、100票単位であれば誤差の範囲内と言うことで新聞世論調査はアテにならないかと思っていました。

しかし、出口調査の結果だけでほぼ自民圧勝と言うことが読めると言うことは(事実、TV各局の予想はほぼ、それこそ誤差の範囲内でした)、実は、戦う前から結果は見えていたということですね。これは、投票行動分析と言いますか、ある種のマーケティング調査としては極めて面白い現象です。明日、最終結果がどうなるのか、見守っていきたいと思います。

T.D.

| | コメント (5) | トラックバック (51)

2005年9月 9日 (金)

期日前投票に、行ってきました。

9/11の予定に不確定要素があり、ちょうど区役所に所用があったので、期日前投票を済ませました。この制度を利用して投票するのは初めてのこと。意外と投票者が多く、閑散とした受付を予想していたので、やや驚き。いつもこのような感じなのか、そもそも投票率が高い(と予想される)選挙だからなのか、その辺は、何分、期日前投票を今まで利用していなかった私にはちょっと判りかねるものがありましたが、確かに、平日であっても時間的にも融通が利き易いこともあり、投票行動が決まっている場合には投票を済ませてしまうには便利ではないかと思われました。

この制度が利用されれば、「当日の天気次第で投票率が上下すればどこの党に風が吹く(or逆風になる)」と言うような観測は少なくなりますものね。

T.D.

| | コメント (0) | トラックバック (13)

2005年9月 7日 (水)

この値動きは…

「選挙銘柄」ですね、まさに。売買はしないですが…。これなのですが。

T.D.

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年9月 4日 (日)

ドイツ選挙事情

ドイツの総選挙は9月18日に投票日。連邦政府政治教育局の開設したサイトはなかなか興味深いものがあります。

そのサイト(Wahl-O-Mat)は、5政党(社民党、CDU/CSU、連合90/緑の党、自民党、左翼党)の政策のうち、どれに近接値かを自動判定します。前回(2002年)も好評だったので、今回も…と言うことなのですが、この試みは面白いですね。とは言え、あくまで「参考程度」に留まるとは思いますが。恣意性を排除する仕組み作りが大変そうな印象はありますが…。

それから、ドイツは意外とブログが普及していない。ブログも所詮はツールの一つですから、政策論議を深めるかと言えばまた別の話なのでしょうね。

T.D.

| | コメント (0) | トラックバック (2)

2005年9月 3日 (土)

ちょうちんとネット

ネットでの選挙活動が「文書図画の頒布」との公職選挙法上の文言によって阻まれていることは、先のエントリーで述べました。では、これは認めることとした場合、どうなるでしょうか?

現行の公職選挙法では、候補者間の公平性の確保にその立法趣旨の一つがあります。そうなると、ネットでの選挙活動を認めるとしても、「現行法の枠組みを大改正することなくば」そのネットでの活動も大幅に制限されることが予想されます。そうでないと、既存の…例えばちょうちんとか(笑)との公平性が図れないことになるからです。

ネットでの活動を解禁するのは、「文書図画」の許容される態様としての電子ファイルを追加するだけ。関連諸規則の改正も含めて大した手間ではないと思います。問題はここから。例えばちょうちん等では担保されていた「公平性」をどう確保するか。立法論としては、そこに焦点が向くのではないでしょうか。ちょうちん等では制約が何かとあるのにネットでは無制約では公平性に欠けますものね。

具体的には、監督官庁(総務省?)の管理下でサーバー管理して、容量は各政党、各候補者毎に均等割りするしかないのではないでしょうか。規制の網の目を掻い潜ることを未然に防止するために、デフォルトの機能以外のものを付加することはNGでしょう。動員の可能性があるためBBSなどもNG。同様にブログに対するコメント・TBもNG。要は、現行公職選挙法の在り方を大改正しない限り、ウェブも認めますよ、と言ったところで、弥縫策にしかならないと思うのです。そうなると、ネットでの選挙活動が認められても大きな意味はないなぁと。

ゆえに、これは選挙活動とは如何にあるべきか?という大議論だと思います。何でちょうちんはOKでネットはNGなんだと、単にそれだけの話ではないと。私にも決定的な解はありませんが、これは議論されなければならないだろうと思っています。

T.D.

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2005年9月 2日 (金)

「文書図画」の頒布

選挙公示後、各政党と候補者のHP、ブログなどがほぼ(例外はありますが総務省が駄目出しするでしょう)更新されない状態となっています。公職選挙法上、公示後の更新行為が「文書図画の頒布」に見做されると解釈されているため、更新できない、と。

この件については各所で既に議論が沸騰しています。メディアの変化に伴って改正するところは改正した方が良いのでしょう。ただ、ですね、仮に「文書図画の頒布」が禁止されるとすれば、更新されていなくとも、その更新されていないHPなりブログなり何なりが不特定多数の者に閲覧可能であり、更にはその一部をダウンロードしたりする人もいるでしょう。それは「頒布」に該当すると解釈されることはないのでしょうか?

恐らく、公権的解釈では「頒布」はリリースされた日、つまりその記事がアップされた(あるいは更新された)日時に頒布されたと見做すのでしょうね。どちらにしても余り有意義な条文規定・解釈とは言えないように思います。有権者にとっても、政党、候補者にとっても。

ただ、不備はあっても法は法。選挙後、しかるべく改正の論議がなされることを期待します。

T.D.

(参照条文)公職選挙法

(総選挙における政治活動の規制)
第201条の5

政党その他の政治活動を行う団体は、別段の定めがある場合を除き、その政治活動のうち、政談演説会及び街頭政談演説の開催、ポスターの掲示、立札及び看板の類(政党その他の政治団体の本部又は支部の事務所において掲示するものを除く。以下同じ。)の掲示並びにビラ(これに類する文書図画を含む。以下同じ。)の頒布(これらの掲示又は頒布には、それぞれ、ポスター、立札若しくは看板の類又はビラで、政党その他の政治活動を行う団体のシンボル・マークを表示するものの掲示又は頒布を含む。以下同じ。)並びに宣伝告知(政党その他の政治活動を行う団体の発行する新聞紙、雑誌、書籍及びパンフレットの普及宣伝を含む。以下同じ。)のための自動車、船舶及び拡声機の使用については、衆議院議員の総選挙の期日の公示の日から選挙の当日までの間に限り、これをすることができない。

| | コメント (4) | トラックバック (14)

2005年8月29日 (月)

堀江貴文が出馬する理由

この件についてはライブドアPVを稼ぐことが目的で「最初から勝つ積りはない」という観測が一般的なようです。果たしてそうなのでしょうか?私は実は堀江氏は本気なのではないかと思っています。

まず、本気だと言うのは選挙の当落ではなく、無線LAN事業(D-Cubic)についてです。選挙の当落は擱いても、自民党からの論功行賞はあるのでしょう。例えば、落選しても何らかの審議会委員のポストなど。そうなると…情報通信政策に影響力を及ぼすことはできます。当選すれば尚のこと、です。無線LAN事業に関しては、リンク先のIT Proの記事をご参照下さい。

無線LAN事業に関しては、周波数割当(2GHz)を狙うライブドアにとって、国家の情報通信政策に対する影響力は欲しいところでしょう。つまり、かつてのビットバレー企業であった旧オン・ザ・エッヂが遂にエスタブリッシュメントへの階梯を上り始めたのだろうと思っています。

そう言えば、楽天が球界参入を果たし、日本経団連入りを果たした時も、堀江氏の反応は恬淡としたものでした。「意味ないじゃないですか」と。しかし、実質的に自社ビジネスに利するべく政策に影響力を持てる、という意味では、今回の出馬は無意味でも無駄でもないのだろうと思われます。合理主義者・堀江貴文の面目躍如といったところでしょうか。

堀江氏は「当選する積りはない」というのも恐らく外れなのでしょう。事業家で無所属出馬する人は以前にもいたのですが、堀江氏の場合、事実上「自民党の候補者」です。(無所属出馬にもかかわらず、自民党本部で会見していることが異例ですから。)その意味で、彼は「いわゆる泡沫候補」ではない訳です。

また、強烈なアンチがいるということは、それだけの磁力を本人が持っているということ。良かれ悪しかれ注目される人物であることは確かで、広島6区の選挙区事情は私には不明ながら、抵抗感を覚える人が多い候補者は一方で支持者も得られる可能性がある、と。それに、「事実上の」自民党公認候補は堀江氏しかいない現状、話題性以外の面での得票も見込めます。

更に、あの負けず嫌いの結晶のような堀江氏は、本気で勝つ積りだろうとも、私は思っています。

T.D.

(追記):堀江氏の政治意識に関してはリンク先のCNET Japanの記事が分かり易いと思われます。

| | コメント (14) | トラックバック (26)

2005年8月19日 (金)

ダービー馬の馬主となることは

一国の宰相になることよりも難しい、と言ったのはかのウィンストン・チャーチルです。しかし、日米両国のダービー馬の馬主となって、国政選挙に落選した人がいます。そう、あの関口房朗さんです。

関口さん、本当に日米でダービーを制した馬主という歴史的偉業を達成したものの、2001年の参議院選挙、愛知選挙区から無所属で出馬、見事に落馬、ではなくて落選しました。選挙は落ちるわ、創業した会社ではクーデター起こされるわ、大変な騒ぎだったのですが、本人はまた起業したりと至って元気。どうなのか、と思うものの、世間の風評をよそに関口節を鳴らしています。

どうなのか、という風評をものともしない、という意味において、堀江貴文さん、本当に広島6区から出馬とのこと。これは想定外でしたが、自民党本部で会見、無所属、公認も推薦もなし、で選挙に出るとは意外でした。本人は、どうなのか、などという風評もどこ吹く風なのでしょう。

選挙ですので、当落は選挙民が決めること。出馬するのは、当落はさておいて何らかの事業家としての読みがあるのでしょう。その「事業家としての読み」がどういうものであるか、よく分からないのですが、大見得を切ることができるのも数少ない人ができること。注目はしています。

T.D.

| | コメント (4) | トラックバック (3)

2005年8月16日 (火)

堀江社長出馬?

「可能性はあるでしょ」とのことですが。自民党がライブドア・堀江社長に衆院選の出馬要請を行ったとのこと。福岡1区からの出馬かとも書かれています。本人は「出馬するかどうか、福岡がどうかも決めていない」との由。

どうなんでしょうね。去年の参院選で民主党が出馬要請(バファローズ買収騒動以前)したものの断られたという話は耳にしましたが。今回の出馬要請はまた賛否両論がありそうですが…。会社経営への意欲ということを考えれば出馬はないような気はするのですが。確かに話題性はあるのですけど…。

T.D.

(追記1 8/16 17:10):本人はかなり前向きな発言をしている様子。何れにせよ、今後注目です。

(追記2 8/17):民主党・岡田代表も堀江社長と接触していたことが明らかに。民主党は福岡1区に前職が立候補予定のため、福岡1区ではなさそうですし、堀江社長が「郵政民営化には賛成」と発言していることから(今回の法案に賛成という意味かは定かではないですが)、民主党の可能性は低いと思われますが、民主党が自民党の「堀江擁立」を非難し辛くなったことは確かの様子です。もともと民主党は前回の参院選で出馬要請していましたが…。

| | コメント (20) | トラックバック (45)

2005年8月15日 (月)

「総選挙はてな」に思う

世間ではお盆休み、なのですが、逆に私の仕事は繁忙期です。いろいろ重なってちょっと睡眠不足な日々が続いています。忙しいのは良いことだと前向きに捉えています(苦笑)。

さて、選挙絡みですが…今回の選挙、ネットあるいはブログの影響はどれほどあるのかな?というのはちょっと関心があるところ。匿名掲示板等では各党の「工作員」が自党の政策に誘導するといったことは常態化しているようですが…これがどこまで投票行動に影響があるのかはちょっと分かりません。これは以前からあった話ですし…。

Yahoo参入後、ブログが本格的に普及局面に入ったこともあり、様々な選挙関連のエントリーが乱立している模様です。これは、やや新しい現象かもしれません。ブログの場合、匿名(の場合が多い)とは言え、比較的個人の属性が明確なところもありますので、その土俵の上で様々な意見が飛び交うことは一つのメリットかと思います。ただ、それが多数の投票行動に大きく影響することはないかとも思います。やはり有権者の中では一部の現象に過ぎないとも言えるかと思われますし…。

さて、そんな中、今、「総選挙はてな」が熱いようです。この企画が公職選挙法違反ではないのかという議論があり、どうもその可能性も否めないと言った感があるからです。(企画内容は詳しくはリンク先のヘルプご参照。)

具体的には、公職選挙法第138条の3(人気投票の公表の禁止)に該当する事例ではないかという指摘があります。この条文、単に「投票」ではなく「人気投票」と規定しているところがポイントかと思います。尋常に考えて、「人気投票」は「投票」に比して狭い概念、と取ることが妥当でしょう。「投票」であればその内容の如何に関わらず「総選挙はてな」は黒である可能性が高いと考えられますが、何を持って「人気投票」とするかによって、当該条文の違反事由となるかが変わってくると思われるからです。

はてなは弁護士とも対応を協議中との報道もありますので、監督官庁への照会を行うこととなるのかもしれません。先例も少ない事例と思われますので、どこで線引きするのかという意味で貴重な先行事例になるかと思われます。個人的には、弾力的な運用が望ましいと思っています。確かにネットでこの種の企画を行った場合、それこそ「工作員」の動員で恣意的な結果を招来することは可能性としてはあり得ます。仮にその種の恣意性を排除できたとしても、ごく一部のユーザーの意見の反映であって、妥当性および客観性に欠ける結果だ、という批判もあるかもしれません。(因みにマスコミによる「世論調査」はこの条文の適用外のようですが、比較的、妥当性および信頼性が高いと推察されるにせよ、調査方法によってある種のバイアスがかかることは回避できないのではないでしょうか?)

ただ、ネットでこの種の企画はまだ黎明期(?)にあって、その芽を摘んでしまうことはないと思っています。ネットでの各種調査もまだまだある種の偏差をかけなければ統計資料としては使えない段階かもしれませんが、それこそノウハウのある種の蓄積によって、「使える」段階に至るには道のりはゆっくりでも着実に前進していければ良いのではないかと思うからです。

T.D.

| | コメント (0) | トラックバック (6)

2005年8月11日 (木)

郵政・ガリレオ解散だそうですが

郵政法案で政局に。衆議院が解散、9・11投票日に向けて何かと喧しいことになっています。自民党のいわゆる造反議員は、やはり全特のサポートがあるのでしょうか・・・。もっとも、廃案になった法案は計61法案あることを考えると他の思惑もあるのかもしれませんが。

一方で民主党は郵政労組(JPU及び全郵政)のバックがあるからなのか、有効打はなかったように思います。連合が自民造反議員を支持するとかしないとかで、労組票が大きな比重を占めている問題でもあることは確かの様子。民主党の戦略としては郵政法案には賛成して現内閣に貸しを作ることもあり得たと思いますが、労組票侮れじといったところでしょうか。

他の野党(社民・共産)も郵政法案には反対。反対している政党あるいは個人の間でも相当程度に温度差はありそうですが・・・。選挙戦術としては、自民は「郵政民営化の是非を問う選挙」と位置付ければ、恐らくやりやすい(もっとも、郵政だけで一ヶ月の長丁場持たせられるのかという問題もありますが・・・)。一方の民主は「政権交代選挙」・・・なのでしょうが、組み先の問題で、ごく素朴に連立が他党と組み難いのではないかと思われます。また、民主単独過半数としても参院での「ねじれ現象」が発生するのでは、と。ただ、そうなったらなったで「数合わせ」してしまうのかも、とは思いますが。

まだ投票日まで一ヶ月。浮動票は浮動票なりに考えさせて頂きます。

T.D.

| | コメント (10) | トラックバック (48)

2005年7月16日 (土)

九州広域オリンピック構想

先日、「幻の名古屋オリンピック」をテーマにオリンピックについては採り上げたばかりですが・・・どうやら山崎・福岡市長の2020年招致活動構想は、九州7県にまたがる「広域オリンピック構想」のようです。どういう政治的思惑があるのかは、他のブログ等でも様々な観測を呼んでいるのですが・・・単純に言って「福岡単独」では駄目なんでしょうか?

九州の他の都市との広域オリンピックとなると、オリンピック憲章との関連も問題になるでしょうが、そもそも、他の-仮に県庁所在地として-九州の都市も、福岡にはない独自性を持っているのは事実だと思います。熊本には熊本の、鹿児島には鹿児島の、それぞれにしかない良さがあります。敢えて、広域開催としなくても、福岡単独で開催した方が福岡をアピールできるかと思います。つまり、他都市と足並みが揃うのかという問題です。原則一都市開催というIOCの理念にはそれなりの歴史がある訳で、広域開催となると余程足並みが揃ってその価値をアピールしないと実現の道は遠いと思います。

・・・などと言っていたら私の地元・横浜でも2020年招致の話がちらほらとか・・・一度大阪との招致合戦で懲りている筈なんですが、そもそも、東京で一度開催している以上、そのすぐ傍の横浜では国内の他都市との競争に勝てないでしょう。ただでさえ、支出もかさむことですし・・・噂レヴェルで終わって欲しい話だと一横浜市民としては思います。

T.D.

| | コメント (2) | トラックバック (5)

2005年7月 2日 (土)

有害情報判定第三者機関

先のエントリーに関しましては、皆様からもコメントを頂戴しまして、現時点の私の読み筋だけ簡単にお話します。報道内容(研究会報告)の性質上、これは通信社が先走る類の情報ではないのではないだろうという判断が一つ、他方、実際の報告書の内容は比較的穏当であり共同通信の報道内容とは乖離が見られるという事実が一つ。

これは即ち、総務省サイドから共同通信に対して何らかの観測気球を打ち上げてみたのではないかと愚考するに至った次第です。但し、実効性という観点から「実名記載の義務化」というのは飛躍がありましょうし、恐らくは「実名記載ないし固定した仮名の使用の奨励」といった程度の施策を、その落としどころと睨んでいるのではないか。

もちろん、実名 or コテハンを奨励したからと言って、いわゆる「有害情報」(定義不詳のため括弧書きとします)がネットから消滅するというものでもないでしょうし、ある種の発言の抑止効果がある(かもしれない)という程度の期待値に収束するのではないかと思います。

さて、上記は言わばボディブローのようなもので、即「有害サイト」の減少へと誘うものではないでしょう。むしろ、読売既報の、総務省主導による第三者機関「有害情報判定委員会」(仮称)の創設の方が、「即効性」という意味ではニュース・ヴァリューは高いものと思います。その第三者機関がどこまで「有害サイト」を網羅した仕事が遂行可能かは不明。

まずは、何をもって「有害」とするか、という線引きの問題が横たわりますが、これも恐らく一朝一夕に明確なガイドラインが出る性質のものでもないでしょう。そして、何らかの線引きが確定した後も「一網打尽」とはいかない、と思われます。むしろ「一罰百戒」の方が近そうです。

恐らく、ネットにおける有害情報の問題とは、結局のところ「今までになかった種類の問題だ」という一点で既存の有害情報とは異なる(ように見える)のでしょう。実際のところ、ネットの普及局面に伴う「今までになかった種類の問題」に対処すべく、実は総務省も手探りなのではないかという感を強くしています。当面、この問題は注視していきたいと思っています。

T.D.

| | コメント (12) | トラックバック (2)

総務省の真意はどこに?

総務省が、ネットでの実名利用を促進するかのような記事が共同通信から配信されて、「総務省は何を考えているのか?」とネットを騒がせています。

IT mediaの関連記事によれば、当該報告書の中には「ネットの実名化推進」「悪の温床化防止」といった記述はなかったこととなっています。

一体、真相はどうなっているのか。共同記事によれば、かかる方針を中心となって策定したのは他ならぬ総務省であり、問題とされる「情報フロンティア研究会」最終報告書の発表も総務省が行う、と読むのが自然でしょう。

問題は、「総務省の真意」と「報告書の方向」が混同されていることかと思います。なるほど、当該報告書には「実名云々・・・」の記載はない(もしくは少ない)としても、総務省の真意はどこにあるのか?IT mediaの記事によれば「ネットにおける匿名性」を不可欠のものとして受け止める発言もありますが、ならば、それは共同通信が総務省方針をミスリードする記事を書いてしまったという理解で、差し支えないのでしょうか。

そういうことなら、これは大変にミスリーディングな記事であり、現に各処に波紋が拡がっています。総務省としてそのような意図を持たないのであれば、総務省としての見解を明確にした上で共同通信に訂正を求めるのが本来の姿ではないか。にも拘わらず、そのようなアクションを総務省が取っていないという事態が、「実際は総務省は実名推進論なのではないか」という観測を拡大することに繋がっているように思います。

まあ観測気球みたいなものなのかな、と思いますが・・・。特に対象となる小中学生に実名ないし匿名性の低いツールを使用させて、児童生徒が何らかの危険に晒される事態は当然想定できるので、そのようなことはしないのだろうなぁとは思っています。

T.D.

| | コメント (38) | トラックバック (72)