Baseball

2011年10月26日 (水)

落合監督解任について

皆さま、お久しぶりです。またぼちぼち書かせて頂ければと思います。どうか宜しくお願い致します。

諸処の事情はありましょうが、ドラゴンズの黄金時代(8年で4回優勝そして久方ぶりの日本シリーズ制覇)を確立した監督を、このような形で切ってしまうとは・・・田尾放出以来の衝撃でした。

球団社長の負け試合でのガッツボーズの件については、事実的検証ができませんので何とも藪の中ですが、しかし球団初の連覇を足し遂げた監督を解任したことは事実は消えません。

「面白い野球」(=ホームランが多いとか)というのも広いナゴヤドームでは無理筋だと思っています。高木新監督、権藤ヘッドには新味は感じられないですし・・・。まあ、今度のCSと日本シリーズが面白くなってきたのは皮肉なことだと思います。

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2007年3月16日 (金)

読売版クロスウェーバー制には反対

西武ライオンズの裏金問題で、ドラフト制度改革は必至の情勢となりました。裏金問題は、氷山の一角のように感じられぬでもありませんが、これを機に膿は出し切ることには異存がない方が多かろうと思います。

多数球団は(ドラゴンズを含め)完全ウェーバーを支持する様相なのですが、読売はクロスウェーバー(大学・社会人は下位球団から/高校生は上位球団から)を提唱している様子ですね。

読売・渡邉恒夫会長が「協約改定はファッショ的」という迷言を残していますが、2004年の大阪近鉄球団消滅騒動時に比しても読売の影響力は相対的に低下していると思われることから、その「ご威光」がどこまで通用するのか私は懐疑的です。…なのですが、「クライマックス・シリーズ」なるプレーオフ制度は読売主導であろうように思いますので、その辺も微妙でしょう。

逆指名制度導入以来このかた、ドラフト制度改革は「読売の読売による読売のための改革」との印象は拭えず、とはいいつつ、読売としては(球界の全体最適という意味でも)芳しい結果を得ているとは言い難いのが現状です。

クロスウェーバー制度も、落合監督から「中田(翔・大阪桐蔭高)だろ要するに。そう勘ぐられても仕方が無い」と一刀両断にされています。いや、監督、今年日本一になるのはドラゴンズですから、クロスウェーバーなら中田翔選手はドラゴンズが頂きます…という話ではなく、勿論、冗談ですが、「公平性」及び「透明性」ということを考えると、完全ウェーバーが妥当でしょう。落とし処はここしかないと考えます。

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2006年9月 2日 (土)

山が動いた・・・

「山が動いた。これで水も流れ出す。動かしたのは選手だ」との落合監督のコメント通り、一つの節目は超えたかな、と。昌さんも踏ん張りましたし、福留の逆転打、立浪選手のスリーベースで追加点。これはいい流れだな、と思う訳です。もう水は流れ出しているんじゃないでしょうか。0902dragons_kyd02829g060902t

山本昌投手にも立浪選手にも、ぜひ日本一を味わって頂ければと、切に願うものです。そして、一ファンとして体験する初の日本一に、既に盛り上がっています。そしてシリーズの対戦相手は福岡ソフトバンクホークスを逆指名です。

T.D.

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2006年7月 1日 (土)

東尾の心臓を射抜く落合博満

You Tubeで拾った動画ですが…話に聞いていたことはあったのですが、これほど見事なものとは…。西武・東尾投手からの頭部へのビーン・ボールに倒れるロッテ・オリオンズの落合選手。その後、東尾の心臓に向かってピッチャー・ライナー!東尾顔面蒼白。現役時代の落合選手の凄まじいバット・コントロールをまざまざと見せつけられます。

T.D.

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2005年11月22日 (火)

城島、マリナーズへ

決まりましたね。日本人捕手の挑戦と言えば当時ベイスターズでFA宣言した谷繁捕手がやはりマリナーズでテストを受けて、さほど高い評価は受けず、結局中日入りを決めてくれて、大きな戦力になってくれたのがドラファンにとっては大きなエポックとして思い出されます。

それはさて置き、メジャー球団と正式契約に至った日本人捕手は初めて。MLBのオフィシャルサイトでもトップの扱いで、期待の大きさが伺われます。確かに、城島クラスのキャッチャーはなかなか出てこないでしょうから、どこまで活躍できるのか、楽しみに見守りたいと思います。ホークス・王監督を尊敬する私としては一抹の寂しさを感じたりもしますが、それはそれ、です。(来年は的場がマスク被るんでしょうね。)

T.D.

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2005年10月28日 (金)

千両役者・孫正義

しばらくブログ更新をお休みしている間に、日本シリーズ終了。千葉ロッテファンの皆様、おめでとうございました…なのですが、プレーオフってどうも、すっきりしない制度ですね。いえ、ロッテが悪い訳ではありません。ホークスは二年連続でパ・リーグ年間王者です。で、二年連続プレーオフ敗退。更には、プレーオフに勝ち抜いたパ・リーグ年間最多勝チームではないチームが日本一に。これってやはり変じゃないでしょうか。制度の再考を求めたいところです。

さて、NPBオーナーシリーズも採り上げる人がいなくなってきたな…と思ったら超大物を忘れていました。孫正義さん。今は亡き藤田田(「でん」と発音してください)さんから薫陶を受け、世界へ飛び立った孫青年、UCバークレーで触発されて在学中に多国語翻訳機をシャープに納入@一億円してしまう伝説の商談成立。米国でインベーダーゲーム市場を開拓するなど、その出立からして只者ではありません。インターネットに着眼したそのタイミングと、更にプロダクトそのものではなくサーヴィスにひたすら特化したビジネスモデルを構築。集めたお金で周辺事業を買い漁って、もって業容の拡大を主張するソフトバンクは一部で「山師」と揶揄されますが、私は、こういう経営者、大好きだったりもします。

孫正義さんという人、もうやることなすことスケールが違う。結果的にはポシャりましたが、あおぞら銀(旧日債銀)を買収した後に、大証をナスダック・ジャパンに衣替えすると言う「ぶっとび感」は凡百の経営者にはとても演出できません。起業ベンチャーに対してまず銀行が融資、証券取引所を仕切って上場公開益を得る、とんでもないストーリーでした。ナスダック・ジャパンの夢は潰えたため、実現はしませんでしたが「何を仕出かすか分からない」豪快さと不思議さが孫正義の真骨頂です。言ってみれば市場の千両役者。

証券市場と言うのはおかしな物で、堅実経営の企業に「適正値」がついているとは限りません。「時代の方向はこっちだ!」と主張する銘柄にはプレミアが乗っかっています。要するにバブルと言うことですね。2000年に起こったネットバブルの主役は、紛れも無くヤフー(ソフトバンク)と光通信でした。オン・ザ・エッヂ(現ライブドア)、楽天インターキュー現GMO)、サイバー・エージェント等のビットバレー企業がここに続きます。

さて、ネットバブルのもう一方の雄、光通信。最高値から98%株価が下落してしまった、あの光通信です。こちらは、確かに携帯電話の普及に乗りました。ただ、特段、コアになる何かを持っているわけではないままに、証券市場では派手にお金を集め、企業としての実態はどうなのよ?と言う世間の声を他所に、史上最年少で店頭株式公開を成し遂げた重田康光社長は世界第5位の大富豪になっていました。企業としての実態はともかく株高を梃子に周辺事業買収、急成長、更に株高…と言う投機の無限ループがずっと続く筈もなく、あっという間に転落。あの重田康光ももう駄目だろうと誰もが思っていました。私も思っていました。しかし、それでも、しぶとくあの光通信が復活し始めたとき、恐怖感すら覚えました。侮れじ重田康光。この人もやはり只者ではなかった。

話を戻して孫正義さん。本業はどうかと言えば、インフラビジネスには着々と歩を進めているようですが、経営状態そのものは依然良く分からないところがある(特にITビジネスでM&A繰り返して「急成長」している企業は、そのサーヴィスが成熟期を迎えた時、一気に危機を迎えますから。教科書的には、M&Aは業容の拡大ペースに合わせて…と言うことになりますが、ソフトバンクはどうなんでしょうか)のですが、それでも孫さんはあの手この手で市場に活気を与えることでしょう。千両役者は次にどんな大見得を切るのでしょうか。いよっ!孫正義!

T.D.

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2005年9月29日 (木)

村上阪神?

あの村上ファンドが、阪神電気鉄道の株式を大量取得したことが明らかに。持株比率は転換社債分も含め約27%。阪神電鉄が10月1日付けで完全子会社化を発表している阪神百貨店の株式も約18%取得との由。(何れも9月22日現在。)投資総額で1,000億円突っ込んでいます。

阪神タイガース優勝が迫って来た頃から、阪神電鉄の株価は上昇しており、その渦中での大量株式取得。時期的には、件の大阪証券取引所のシステムトラブルとは直接は関係なさそうですが、阪神タイガース優勝と村上ファンドの大量取得とが相乗効果を生んで、大幅な株価上昇、更にこの状況に個人投資家が目をつけ売買が重なったと見るべきでしょう。

村上さんのことですから、基本は「買っては売る」のでしょうが、大のタイガースファンとしても知られる村上氏、阪神電鉄の100%子会社が運営するタイガースの経営については一家言あるのかないのか。阪神優勝と相俟って、経営者ウォッチャー注目の事態です。

もともと、かつて阪神球団が低迷していた時代、阪神電鉄の株主総会は「荒れる総会」として名を馳せていました。株主からの質問はタイガース関連に集中。阪神が強くなると、一気に大人しい総会へと変貌を遂げ、「現金なものですな」と久万・前オーナーをして語らしめたことは記憶に新しいところです。来年の株主総会が楽しみですが、その時まで村上ファンドは阪神関連株を保有しているのでしょうか。これも注目です。

T.D.

(追記 10/9):村上ファンドが阪神タイガースの球団株式を証券市場に上場(大証ヘラクレス)することを提案して、一部で反発を呼んでいるようですが…。渡邊恒雄氏の意見は措いても、根来コミッショナーが「元々球団経営は赤字の会社が多数。阪神も今後も黒字とは限らないので、投資家の期待に反することになる」点を上場を認めないことの論拠にしているのは、どうかと思います。そもそも、球団の経営状態が不透明であるか、もしくは、著しく赤字を計上している球団があることが球界改革を推進する要因になった筈です。ならば、上場は(村上ファンドの思惑はどうあれ)検討に値するテーマではないでしょうか。

店頭市場への上場ということでなくても、Jリーグでサポーターがクラブ株を保有できるところはあります。コンサドーレフロンターレホーリーホックエスパルス…他にもあるかも知れませんが、これが球団にとってプラスになるのであれば、具体的提案を聴く前に拒否反応を起こす性質のものではないと考えます。

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2005年9月27日 (火)

球界適正規模を巡る議論

昨年の大阪近鉄合併騒動の最中、奥田・日経連会長の定例会見での発言記事が残っています(詳細はリンク先ご参照)。「1リーグ8球団くらいが合理的」と語る奥田氏。去年この記事を目にした時には「経営のプロが言うことで一定の合理性はあるのだろう」くらいに思っていました。奥田氏が特に指摘するのは人件費の高騰と、それに見合う収入が得られず、広告宣伝目的から見ても球団保有は割高になるということ。よって、人気の巨人戦絡みのカードを増やして、球団数、人件費を適正規模にすることを提言しています。

さて、その前提条件の内には「巨人との試合ではたくさん客が入る」と言う「象徴的強い存在」たる読売巨人軍の存在がありました。ただ、その前提条件が今はどうも怪しい。放映権料も更に下落していると思われることから「巨人中心の1リーグ構想」からは状況は変わったと言えます。今、1リーグ化が最適解であるかを、奥田さんに問えばどうした答が返ってくるのでしょうか。

タニマチ体質からの脱却を叫んでいたのはオリックス・宮内氏。この方の発言は経営的には正論でも、その正論性のゆえに反発を招き易い癖があるのですが(かつてあろうことか渡邊恒雄氏から拝金主義者呼ばわりされていました)、言わばNFL型の業界内均衡を図ることが主眼と思われました。選手会のストも引き起こした騒動は1リーグ制を回避しましたが、どのような形で業界として維持発展していくか、多くの課題が残されることに。そして主要プレーヤーであった西武・堤オーナーは舞台から去ります。

阪神の久万・前オーナーに関するエントリーでも書きましたが、従前の方法論では辛うじての黒字化でもなかなか難しい。まして、巨人戦のないパ・リーグでは尚更のことで、(これは親会社の問題もあったのでしょうが)連日ドーム球場を満員にしている福岡ダイエーも赤字でした。その意味において、宮内氏が「タニマチ体質からの脱却」を唱えたことは、部分的には難があっても正論でした。

その後、福岡ダイエーをソフトバンクが買収、ホークスの孫オーナーは、拡大均衡路線を提唱。新規参入の楽天が仙台をフランチャイズとすることで(前年度、日本ハムが札幌に移転)、地域分散が図られる形に。タニマチ体質から脱却しつつあるのかどうかは不明ながら、巨人戦放映権料がドル箱であった時代はレガシーと化しつつあります。また、そもそもコア層は観戦媒体をCSへとシフトさせており、いわゆる巨人戦はM2・M3層が主体のコンテンツとなりつつあることから、視聴率よりも視聴質が問題となりつつあります。この層は耐久消費財のユーザーでもあることから、その世代に訴求すれば「質」は保持できることから、一応、それはそれでコアなスポンサーはつく。放映権料自体は下落していると思いますが。

で、「宮内VS孫」のような図式の中、三木谷氏は事業単体での黒字化を掲げて登場。既に巨人戦自体がレガシーな(ごく一般的な、と言い換えても良い)コンテンツになりつつあり、単黒を達成するためには地域密着しかないのですが、どこへ向かうのか。一つの鍵は地域メディアとの連携ですが、田尾監督解任騒動と前後して河北新報に田尾監督に関する批判的検証記事が。これはどう見るべきなのか。敢えて「人件費の抑制」を打ち出していた三木谷オーナーですが、楽天には喧伝されている程には自由になる資金が無いのかとも思います。

まとまりのない文章になりました。読売「興行」の終焉を書いた私ですが、思えば、新聞と言うメディアも、プロ野球と言うスポーツ・コンテンツも往時の絶対性は無くなっているように思います。今は次世代ビジネスモデルの模索の最中なのかと。田尾監督解任騒動もそうした過渡期に起こった出来事かと思うようになりました。ただ、「改革元年」と言うスローガンはどのような意図を秘めていたのかと思っているところです。一ファンが経営問題に関心を持つようになるのは、幸福な時代とは言えないようにも思います。

T.D.

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2005年9月25日 (日)

田尾監督、解任

去年、横浜の新監督に牛島さんが、楽天の新監督に田尾さんが、就任した時には、私、とても期待していました。ドラとしては「惜しい人材を失った」とかながね思っていましたし、二人ともタイプは違いますが、熱き心性の持ち主であることを、選手時代からよく知っていましたから。

特に楽天の田尾監督は、もともと監督を引き受ける積りはないと語っていた人。新球団の監督と言うミッションに意気に感じていたと思います。ストレートな田尾さんらしいな、と思っていました。ただ、楽天監督人事は実は迷走を極めていました。最初に打診したのは掛布雅之さん。何の連絡も無い内に、田尾監督誕生。当時「後だしジャンケン」と必ずしもイメージが良くなかった楽天としては、監督経験は無くともイメージの良い田尾さんにお願いすることで起死回生を図った、と言うのが真相でしょう。

今シーズンの楽天の戦い振りについては、正直なところ良く知らないのですが(済みません…)、一部で田尾監督の采配が揶揄されていることは耳にしていました。ただ、新生オリックスのプロテクト漏れの選手たち+他球団の戦力外選手で構成された新球団が苦戦するのは当初から予想されたこと。田尾監督は良くやっている方なのではないかな?と思っていました。

それにしても、球団経営単体で黒字化すると言う楽天のミッションは分かるものの、その戦略会議の様子をNHKのドキュメントに撮らせたり(これは興行ですから舞台裏を視聴者に見せるのは悪手だと思います)、人件費を圧縮して、FA選手の獲得、外国人補強に非常に消極的だった三木谷オーナーの姿勢には、違和感を感じていました。

三木谷オーナーは、やはり社長であるヴィッセル神戸でも、短期に次々に監督を代えたりと、ヴィジョンが見えないオーナーとして認知されていますが、IT業界の常識とプロスポーツのそれとは異なるのが当然です。それに、三木谷さんにはプロスポーツに対するリスペクトを感じません。田尾監督の解任は、非常に残念です。

T.D.

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2005年9月24日 (土)

再び、渡邊恒雄氏を考える

世の中を自分の思う方向に持っていこうと思っても力がなきゃできないんだ。俺には幸か不幸か一千万部ある。一千万部の力で総理を動かせる。小渕総理とは毎週のように電話で話すし、小沢一郎ともやってる。政党勢力だって、自自連立だって思うままだし、所得税や法人税の引き下げだって読売新聞が一年前に書いた通りになる。こんな嬉しいことはないわね。これで不満足だなんて言ったらバチがあたるわ。
『渡邊恒雄 メディアと権力』魚住昭著・講談社より、渡邊氏の発言)

何とまぁ、邪気の無い人であることでしょうか。魚住氏は、『君主論』を愛読する渡邊氏はマキァヴェリストであると見立てますが、私は、そうは思いません。マキァヴェッリの説く君主は、かように正直者であってはならないからです。

かつて、東大生時代、日本共産党で「主体性論争」を挑んだ渡邊氏、哲学青年であり、なかんずくカントを愛し、人間の主体性を尊重せよと主張した渡邊青年は、一体どうして今に至るのか…と言う問いはあり得ますが、言わば自己の主体性に正直であると言う一点においては、今も渡邊氏は変わらないのでしょう。

例えば、プロ野球を巡る議論も同様。ファンあってのプロ野球、なのですが、野球興行がかくも長期に亘り人気を博した背景には、読売がメディアを掌握し、読売巨人軍からスター選手が輩出されていたと言う事情があります。従って、ポストON時代にあって、ドラフト制度の制度趣旨を歪めてでも江川卓投手を獲得しなければならなかったし、読売の読売による読売のための改革を断行しなければならなかったのです、多分。

その意味で、読売による改革の旗手であった渡邊氏の行動原理は-ファンから見れば無茶苦茶なものですが-その本音が透けて見えるという分「分かり易い」ものです。これが真のマキァヴェリストであれば、ファンあっての興行、夢を売る選手たち…と言う大義を前面に押し出して、日本テレビの巨人戦放映権料の更なる吊り上げを狙って着々と手を打ちつつ、「ファンと野球をこよなく愛するオーナー」を演じ切ることでしょう。

あけすけに本音を語る渡邊氏を見ていると、渡邊氏は邪気のない青年がそのままそこにある感もあります。言葉を変えれば「裸の王様」なのでしょう。渡邊氏がJリーグ創設時に川淵チェアマン(当時)の「地域密着」の理念に激しく反発したのは記憶に新しいところですが、読売的プロ野球興行は、プロ野球の地域・分散化が定着し、やがて巨人戦全国放送が消滅するときに、長きに亘る影響力の行使の終焉を迎えるのでしょう。

T.D.

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