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2006年8月14日 (月)

『ブリキの太鼓』

この作品の訴えてくるもの。「壊れ物注意!」。そう思った。オスカルが、「ぼく」が打つブリキの太鼓にそれは象徴される。オスカルは「神の視点」から物事を鳥瞰しない、あくまでオスカルが見たものが、その時代が、映し出される。独特な芳香を放ちながら、その底流に潜む底の深さが、何かを語っていた。

作者のギュンター・グラスナチス親衛隊員であったことを告白しましたが、その是非論の前に、読まれるべき作品と思います。ファシズムは忌むべきものですが、翻弄される人間は哀しい存在だと思うのです。

T.D.

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コメント

はじめまして。AMNESIac7さんのところから廻って着ました。

「翻弄される人間は哀しい」はそうとして、やはり大義名分の前では翻弄されてしまうのではないか?ラッツッィンガー少年でさえそうであっただけでなく、多くの人が今も変わらないで翻弄され続けている。

投稿: pfaelzerwein | 2006年8月15日 (火) 14時33分

ブリキの太鼓、実はまだ見ていません(映画も含め)
今回、グラスの記事が出てはじめて「ブリキの太鼓」の作者と知りました
とりあえずそれを読むことから始めないといけませんね・・・

常に流れる大きな濁流は、マスメディアの革新によって、
日々、さらに大きなものへと変貌中
戦争を知らない世代が、戦争だ、戦争だとさわぐ
翻弄されているのは、まさしくいまのわれわれの世代であったりもするのですね、これが・・・

「正」気ということばも好きではありませんが、
メディアが造り上げるモラルではなく、自分で考え、じっくりと吟味したものを常に携帯していないと、じきにみんな造られた「共通」のモラル、為政者の便利な操り束で好きなようにされかねません
うーん・・・

投稿: AMNESIac7 | 2006年8月15日 (火) 21時00分

pfaelzerweinさん、はじめまして。コメント有難うございます。

ご意見、私も同感です。私も、何ものかに「翻弄される」人の一人に過ぎません。ただ、そのことに自覚的でありたいと、ささやかながら、思うものです。

T.D.

投稿: tropical_dandy | 2006年8月16日 (水) 07時14分

あむさん、長文コメント有難うございます。まさに同感です。

今、「翻弄される状況」はまさに起こっていると思います。所与のスタンダードを疑うことを知ら態度は、ある意味、御しやすい。価値相対的に思考する態度が日本人には欠けていると思います。多様な価値観の存立は、口で言うほど容易いものだとは思いませんが、複層的視点がなければ二元論の罠に堕ちるだけです。第一歩は、やはり自ら考え、価値判断を行うことと思います。

さて、『ブリキの太鼓』は、私としては「読んでから観る」ことをお勧めします。味読する価値は、充分にあります。

T.D.

投稿: tropical_dandy | 2006年8月16日 (水) 07時26分

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