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2005年12月17日 (土)

ブログブームの終焉?

相変わらず紀貫之のことを考えています。土佐から帰任する(あるいは、した)紀貫之にどういう心境の変化があったのかは分かりませんが、ともあれ、諧謔の精神を持った、また、隠者めいた枯れた味を醸し出す作品は、世に出ました。55日間の「日記」は僅か数行の日もありますので、大部のものでは全くないのですが、作品として屹立しています。

さて、話は変ってここ数年に亘るブログの隆盛を見るに、これはもうそろそろ下火になるのではと、期待半分で思っています。ニフティが非会員向けにも「ココログフリー」を提供したりとISPサイドは何だか必死なのですが(それにしては会員向けには「フリー」よりも機能面で劣るサーヴィスを場合によっては有料で提供していて、キャッチアップさせるまでに来年3月まで要すると言うのは…「フリー」を極力早くリリースしたかったニフティの思惑があるのだろうと好意的にここでは解釈しています)、全体としてブログで収集できる情報が薄くなっているような気がしてなりません。

ネットのサーヴィスにはおよそ「賞味期限」が存在しています。あの「2ちゃんねる」もまだアンダーグラウンドな存在であった時には(そのモラリティに関する是非は別論)濃度ある情報があったように。これはもう郷愁かも知れませんが、パソコン通信の全盛時、もっと密度の濃い紐帯感が存在していたように思います。そのパソコン通信もニフティのフォーラム閉鎖によって、ネット寿命を終えようとしています。第1次ホームページブームも、知らない内に終息していたようなことが静かにブログでも進行しているのかなと。アタリショックではありませんが、意外と早くブログブームも終息するやも知れないと、何とはなしに思います。Web2.0というのは、詰まるところ、ネットの大衆化のより促進された状態なのでしょうが、ある種のサーヴィスの「賞味期限」が短期化されて、かつ、新規参入者の激増で、1995年あたりから喧伝されていた「情報革命」とやらは、単にネット界隈に人通りが増えただけだったのかと思う次第です。

T.D.

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コメント

結局、早い人、優れた人がどこにいるか、どこに行ったかの問題なのよね。

投稿: 市民 | 2005年12月19日 (月) 01時06分

T.D. さん、こんにちは。

「ブーム」である以上いつかは終焉がくるのはものの理(ことわり)。たんたんと終焉を迎えましょう(笑)。

とはいえ私個人は「終わる」つもりはありません。ブログ・ツールは「HTMLファイル製造器」だとわりきっています。結果としてのHTMLファイルが私にとって「財産」ですから、これは大事に扱うつもりです。WEB 上にアップしたファイルや URL を軽く扱わないというのが私のポリシーです。

なぜホームページやブログを運営するか? これは難しい問題ですね(あくまで「自分にとっては」という意味でです。他人のことは知りません(笑))。広い意味での「自己表現」というのが一番当たっていそうです。また「人間関係構築ツール」でもあります。将来的には「ビジネス」にも使いたいと思っています。

> 単にネット界隈に人通りが増えただけだったのかと思う次第です。

「人通りが増えた」のが些細なことと私は考えません。インターネットが存在しなければ絶対に成立しなかった人間関係がどんどん生じているわけですから。長い目で見たら、これは「革命」の大きな要因になるだろうと考えています。

投稿: 喜八 | 2005年12月19日 (月) 13時07分

市民さん、同感です。その着地点がどこであっても、その方向性には私も関心を払いたいと思っています。

T.D.

投稿: tropical_dandy | 2005年12月19日 (月) 16時04分

喜八さん、コメント有難うございます。

>インターネットが存在しなければ絶対に成立しなかった人間関係がどんどん生じているわけですから。長い目で見たら、これは「革命」の大きな要因になるだろうと考えています。

インターネットにより、人間関係のあり方が変ったのは確かですね。ただ、これは新しい情報伝達手段が発生すれば自ずと人間関係のあり方も変る、と言うことだと私は捉えています。私は、ネットに接続してかれこれ15年くらい経過していると思いますが、確かに、これは画期的な何物かに違いないと思いながら、ネットでの出会いを最大限享受してきた世代に当ると認識しています。

そこでつくづく思うことは、新しいツールが世に出る度に、それがバラ色の未来をもたらすかのような言説が喧伝されていて、その周辺が賑わっては人足が遠のき…と言った事を体験していき、これをもし「革命」と呼ばれるのならば、非常に長いスパンで-活版印刷がやがて既存の宗教勢力に影響を与えるように-徐々に何か人類史的な変革がもたらされるのかもしれないと言うような、やや保守的な思いです。

勿論、技術革新のペースはとても速いことは実感します。ただ、WWWの誕生以来、不特定多数とのコミュニケーション可能性は発生していたのであって、現状のWeb2.0とかユビキタスと言われるものは、言わばチャネルの増加に過ぎないと考えます。(それが大変なことであると考えるか、あまり代わり映えしないではないかと考えるのかは、見解の相違かと思います。)

「革命」と言うからには、通信手段の技術革新に伴って、既存の価値体系に亀裂を入れる「何か」が現れなければ、その名に値しないのではないでしょうか?(つまり、「仕掛けて側」のスローガンに過ぎないのではないでしょうか?)郵便制度も電話も人間のコミュニケーションのあり方を変えたかもしれません。私が関心を持つのは、結局のところ、その先に何があるのかと言う事なのです。

日々、何らかの変化は胎動していますし、未来は不確実です。ですから、インターネットにより、人類史のパラダイムに何らかの変化が訪れるかも知れない可能性は、喜八さんも言われる通り、私も否定しません。ただ、人間のあり方と言うものは、そうそう変るものではないなと言うのが、私のネット生活を通じての実感です。

ただし、ビジネスレヴェルでの可能性という意味においては、ブログ(その核心部分はCMSですね)は大きな可能性を持っていると私は思っています。その辺の話は、次回のエントリーで敷衍したいと考えていますので、宜しければご一読頂ければと思います。

毎度毎度、小生意気なことばかり申し上げて…ご容赦頂ければ幸いです。

T.D.

投稿: tropical_dandy | 2005年12月19日 (月) 16時35分

T.D. さん、こんにちは~。

> 新しいツールが世に出る度に、それがバラ色の未来をもたらすかのような言説が喧伝されていて、その周辺が賑わっては人足が遠のき…と言った事を体験していき

私はわりと遅くにインターネットを使い始めたので(6年程前から)、いわゆる「IT革命」と騒がれていたころは「蚊帳の外」でした。中谷巌、竹中平蔵といったビッグネーム(?)たちが煽りまくっていたようですが、当時のことはよく知りません。「自分には関係ないな」と思っていたのです。シンキロー首相の「イット革命」には大笑いしましたが(笑)。

> 「革命」と言うからには、通信手段の技術革新に伴って、既存の価値体系に亀裂を入れる「何か」が現れなければ、その名に値しないのではないでしょうか?

私が書いたのは「長い目で見たら、これは「革命」の大きな要因になるだろう」です。革命の前段階ということであって、革命そのものではありません。

> ただ、人間のあり方と言うものは、そうそう変るものではないなと言うのが、私のネット生活を通じての実感です。

ここは意見が分かれるところですね。インターネットの出現によりかってなかった規模の知的交流が行なわれているという認識が私にはあります。そしてこの交流の中から「何か」が生まれてくるだろうとも思っているのです。

個人的なことに話を戻しますと「あまり深く考えずにブログ活動を続けてゆこう」というのが現在の私の方針です。更新なんかもそんなにシャカリキになってする必要はないと思います。
ときには T.D. さんを見習って(?)1ヵ月くらい休むのもいいですね。

また内容に関しても「既に存在する引用元(時事ネタ)に対する雑感を述べる」でも構わないと思います。よく新聞記者や弁護士など「格好いい」職業の人たちが「二次情報ばかりのブログが氾濫している」などイチャモンめいたことを書いていますが、「放っておいてくれ」というスタンスで望むことにします(笑)。

> 毎度毎度、小生意気なことばかり申し上げて…ご容赦頂ければ幸いです。

それは気にされないでください。
人間それぞれ顔が違うように意見も違うのは「当たり前!」です。
それに自分(喜八)に対して反論してくれる人というのは貴重な存在ですからね。

投稿: 喜八 | 2005年12月20日 (火) 15時45分

喜八さん、遅くなりましたー。
もう大晦日、早いものですね。

どうか来年も宜しくお願い致します。

T.D.

投稿: tropical_dandy | 2005年12月31日 (土) 16時49分

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http://boasorte.cocolog-nifty.com/binetsu/2005/12/post_67ea.html ちょっときになったのでトラバ。 今のブログブームは異常だと思う。マスコミの取り上げ方がやれブログしていない人は乗り遅れてますよ的なあおりを感じるw このブームはHPブームと同じという人がいるけど、 たしかにブーム自体は去ると思う。 しかし、ブログ側がだまっちゃいない。 今まではき続けられてきたフィードは今でも利用価値の高いものもあるし、 そろそろ各サービスを利用するた... [続きを読む]

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