千両役者・孫正義
しばらくブログ更新をお休みしている間に、日本シリーズ終了。千葉ロッテファンの皆様、おめでとうございました…なのですが、プレーオフってどうも、すっきりしない制度ですね。いえ、ロッテが悪い訳ではありません。ホークスは二年連続でパ・リーグ年間王者です。で、二年連続プレーオフ敗退。更には、プレーオフに勝ち抜いたパ・リーグ年間最多勝チームではないチームが日本一に。これってやはり変じゃないでしょうか。制度の再考を求めたいところです。
さて、NPBオーナーシリーズも採り上げる人がいなくなってきたな…と思ったら超大物を忘れていました。孫正義さん。今は亡き藤田田(「でん」と発音してください)さんから薫陶を受け、世界へ飛び立った孫青年、UCバークレーで触発されて在学中に多国語翻訳機をシャープに納入@一億円してしまう伝説の商談成立。米国でインベーダーゲーム市場を開拓するなど、その出立からして只者ではありません。インターネットに着眼したそのタイミングと、更にプロダクトそのものではなくサーヴィスにひたすら特化したビジネスモデルを構築。集めたお金で周辺事業を買い漁って、もって業容の拡大を主張するソフトバンクは一部で「山師」と揶揄されますが、私は、こういう経営者、大好きだったりもします。
孫正義さんという人、もうやることなすことスケールが違う。結果的にはポシャりましたが、あおぞら銀(旧日債銀)を買収した後に、大証をナスダック・ジャパンに衣替えすると言う「ぶっとび感」は凡百の経営者にはとても演出できません。起業ベンチャーに対してまず銀行が融資、証券取引所を仕切って上場公開益を得る、とんでもないストーリーでした。ナスダック・ジャパンの夢は潰えたため、実現はしませんでしたが「何を仕出かすか分からない」豪快さと不思議さが孫正義の真骨頂です。言ってみれば市場の千両役者。
証券市場と言うのはおかしな物で、堅実経営の企業に「適正値」がついているとは限りません。「時代の方向はこっちだ!」と主張する銘柄にはプレミアが乗っかっています。要するにバブルと言うことですね。2000年に起こったネットバブルの主役は、紛れも無くヤフー(ソフトバンク)と光通信でした。オン・ザ・エッヂ(現ライブドア)、楽天、インターキュー(現GMO)、サイバー・エージェント等のビットバレー企業がここに続きます。
さて、ネットバブルのもう一方の雄、光通信。最高値から98%株価が下落してしまった、あの光通信です。こちらは、確かに携帯電話の普及に乗りました。ただ、特段、コアになる何かを持っているわけではないままに、証券市場では派手にお金を集め、企業としての実態はどうなのよ?と言う世間の声を他所に、史上最年少で店頭株式公開を成し遂げた重田康光社長は世界第5位の大富豪になっていました。企業としての実態はともかく株高を梃子に周辺事業買収、急成長、更に株高…と言う投機の無限ループがずっと続く筈もなく、あっという間に転落。あの重田康光ももう駄目だろうと誰もが思っていました。私も思っていました。しかし、それでも、しぶとくあの光通信が復活し始めたとき、恐怖感すら覚えました。侮れじ重田康光。この人もやはり只者ではなかった。
話を戻して孫正義さん。本業はどうかと言えば、インフラビジネスには着々と歩を進めているようですが、経営状態そのものは依然良く分からないところがある(特にITビジネスでM&A繰り返して「急成長」している企業は、そのサーヴィスが成熟期を迎えた時、一気に危機を迎えますから。教科書的には、M&Aは業容の拡大ペースに合わせて…と言うことになりますが、ソフトバンクはどうなんでしょうか)のですが、それでも孫さんはあの手この手で市場に活気を与えることでしょう。千両役者は次にどんな大見得を切るのでしょうか。いよっ!孫正義!
T.D.
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