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2005年9月 3日 (土)

ちょうちんとネット

ネットでの選挙活動が「文書図画の頒布」との公職選挙法上の文言によって阻まれていることは、先のエントリーで述べました。では、これは認めることとした場合、どうなるでしょうか?

現行の公職選挙法では、候補者間の公平性の確保にその立法趣旨の一つがあります。そうなると、ネットでの選挙活動を認めるとしても、「現行法の枠組みを大改正することなくば」そのネットでの活動も大幅に制限されることが予想されます。そうでないと、既存の…例えばちょうちんとか(笑)との公平性が図れないことになるからです。

ネットでの活動を解禁するのは、「文書図画」の許容される態様としての電子ファイルを追加するだけ。関連諸規則の改正も含めて大した手間ではないと思います。問題はここから。例えばちょうちん等では担保されていた「公平性」をどう確保するか。立法論としては、そこに焦点が向くのではないでしょうか。ちょうちん等では制約が何かとあるのにネットでは無制約では公平性に欠けますものね。

具体的には、監督官庁(総務省?)の管理下でサーバー管理して、容量は各政党、各候補者毎に均等割りするしかないのではないでしょうか。規制の網の目を掻い潜ることを未然に防止するために、デフォルトの機能以外のものを付加することはNGでしょう。動員の可能性があるためBBSなどもNG。同様にブログに対するコメント・TBもNG。要は、現行公職選挙法の在り方を大改正しない限り、ウェブも認めますよ、と言ったところで、弥縫策にしかならないと思うのです。そうなると、ネットでの選挙活動が認められても大きな意味はないなぁと。

ゆえに、これは選挙活動とは如何にあるべきか?という大議論だと思います。何でちょうちんはOKでネットはNGなんだと、単にそれだけの話ではないと。私にも決定的な解はありませんが、これは議論されなければならないだろうと思っています。

T.D.

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