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2005年9月 2日 (金)

「文書図画」の頒布

選挙公示後、各政党と候補者のHP、ブログなどがほぼ(例外はありますが総務省が駄目出しするでしょう)更新されない状態となっています。公職選挙法上、公示後の更新行為が「文書図画の頒布」に見做されると解釈されているため、更新できない、と。

この件については各所で既に議論が沸騰しています。メディアの変化に伴って改正するところは改正した方が良いのでしょう。ただ、ですね、仮に「文書図画の頒布」が禁止されるとすれば、更新されていなくとも、その更新されていないHPなりブログなり何なりが不特定多数の者に閲覧可能であり、更にはその一部をダウンロードしたりする人もいるでしょう。それは「頒布」に該当すると解釈されることはないのでしょうか?

恐らく、公権的解釈では「頒布」はリリースされた日、つまりその記事がアップされた(あるいは更新された)日時に頒布されたと見做すのでしょうね。どちらにしても余り有意義な条文規定・解釈とは言えないように思います。有権者にとっても、政党、候補者にとっても。

ただ、不備はあっても法は法。選挙後、しかるべく改正の論議がなされることを期待します。

T.D.

(参照条文)公職選挙法

(総選挙における政治活動の規制)
第201条の5

政党その他の政治活動を行う団体は、別段の定めがある場合を除き、その政治活動のうち、政談演説会及び街頭政談演説の開催、ポスターの掲示、立札及び看板の類(政党その他の政治団体の本部又は支部の事務所において掲示するものを除く。以下同じ。)の掲示並びにビラ(これに類する文書図画を含む。以下同じ。)の頒布(これらの掲示又は頒布には、それぞれ、ポスター、立札若しくは看板の類又はビラで、政党その他の政治活動を行う団体のシンボル・マークを表示するものの掲示又は頒布を含む。以下同じ。)並びに宣伝告知(政党その他の政治活動を行う団体の発行する新聞紙、雑誌、書籍及びパンフレットの普及宣伝を含む。以下同じ。)のための自動車、船舶及び拡声機の使用については、衆議院議員の総選挙の期日の公示の日から選挙の当日までの間に限り、これをすることができない。

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コメント

トラックバックありがとうございます。

今回当方からトラックバックさせていただいた規定など、「何人も」という主語で一般人を無用に萎縮させるような規定で、戦後のどさくさでなければ絶対に書けない、出来の悪い法律だと思います。

「微熱日記」さんが「例外」として出していた山本一太議員や、民主党を告発した世耕弘成議員のような参議院議員は一応例外なのですが、そこで小泉首相の名前を出すことも一部ブログでは問題にしているようです。確かに小泉首相は一候補者ではありますが、内閣の首席としての公人の立場もあり、これを書いてはいけないとすると、参議院議員は「候補者以外の人」という意味では一般ブロガーと一緒ですから、公職選挙法及びその執行があまりに過度の基本的人権の侵害ということになってしまうのではないでしょうか。

投稿: しきのぴぃちゃん | 2005年9月 4日 (日) 03時00分

しきのぴぃちゃんさん>
ご疑問の点、全く同感です。「何人も」と言うのは過度に一般のブロガーを萎縮させるだけで、それこそ有権者にも候補者にも何らメリットがないと思います。ちょうちんは象徴的ですが、まぁ古い時代の法律なんだなぁと思います。
ご指摘のあった議員の中では世耕参院議員は、さすがに民主党に異議申し立てしたお立場もあって、それなりに自己規律されているなぁと(でもやはり不自由なのだろうなぁと)感じていました。

恐らく、こういったことも含めて、特別国会では公職選挙法をめぐって闊達な議論があると思うのです(かなり…希望的観測ですが)。その際に、既存の選挙活動に浸っている諸議員の皆さんからの賛同をどうやって得ていくか、がポイントになると思います。何れにしても、議員さんが抗っても時代は動いていますから、それに応じて法律を改正するのは、ごく当たり前のことですし、それはしてくれるのだろうと楽観的に考えています。

T.D.

投稿: tropical_dandy | 2005年9月 4日 (日) 03時45分

>ただ、不備はあっても法は法。選挙後、しかるべく改正の論議がなされることを期待します。

 この国の法律は、あまりにも為政者側に都合良く解釈されている法律が多すぎると感じています。
 現在の自公政権が継続してしまえば、さらに為政者側に都合がいいような公職選挙法が出来上がってしまうことでしょう。
 また、現在の公職選挙法は憲法違反の可能性が高いとさえ思っています。
 

投稿: スパイラルドラゴン | 2005年9月 4日 (日) 06時41分

スパイラルドラゴンさん>
コメント有難うございます。憲法(特に第21条)との関係については、合憲性を緩やかに解釈していると言うのが最高裁判例のようですね。
ただ、例えばネットに関して言えば、もともと公職選挙法制定時には存在していなかったテクノロジーですから、これは時代の変化に対応すべく法改正を行うと言うことで、特に政権党に有利と言うことでもないと思います。
その場合、他のエントリーでも書きましたが、公職選挙法は各政党・候補者間の公平性を担保することを旨としていますので、現行法の理念の上ではネットによる選挙活動を認めても、他の活動と同じく限定的にしか認められることはないだろうと思っています。(それが良いと考えている訳ではありません。立法論としてそのようになるだろうと予想されるということですので。)
一般には、どの政党・候補者にとっても「縛り」があるのが現行制度だと思います。一つ間違えば犯罪ですから。従って、これを改正するという論議になっても、特に現与党だけに利があるという改正案はちょっと具体的には想像し辛いのが正直なところです。特別国会ではバランスある論議を期待したいと思っています。

T.D.

投稿: tropical_dandy | 2005年9月 4日 (日) 12時31分

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